ノミネート予想一覧

主要4部門レコード賞アルバム賞

主要4部門

レコード賞アルバム賞
部門 ノミネート予想(有力順)
レコード賞&楽曲賞
  • ビヨンセ
    (Beyonce)
    「テキサス・ホールデム」
    (Texas Hold 'Em)

    <公式・歌詞>
    <公式>
    <非公式> 通算8枚目にして初のカントリー・アルバムとなった「カウボーイ・カーター」からの第一弾シングル。
    プレイフルなサウンドで、西部劇のような雰囲気。ダンサブルでもある。フォークの要素も入っている。
    ビヨンセは、テキサス州ヒューストンで生まれ育った。カウボーイ文化に影響を受けた。テキサス人としてのルーツへの回帰を実践したのだった。
    カントリー音楽の黒人ルーツを祝福した一作。カントリーのリスナーを広げる一作として、多くのカントリー系ラジオ局からも歓迎された。
    冒頭からバンジョーが軽快に響く。バンジョーはもともとアフリカ大陸で誕生。カリブ海を経由して19世紀の米国に広まった。
    オーセンティックなアプローチで、カントリー音楽に臨んだとして、評価された。
    なお、「テキサス・ホールデム」とは、ポーカーの変型版のゲームだ。
    (作曲:ブライアン・ベイト&ネイサン・フェラロ&ラファエル・サディーク)
    (作詞:ビヨンセ&ローウェル&ブーロウ)

    ■ジャンル
    カントリー・ポップ、ウエスタン、ソウル
    ■チャート
    米ビルボードにおいてビヨンセのソロとしての9枚目の1位となった。デスティニーズ・チャイルドを含めると13枚目。
    カントリー部門のチャートでも1位。黒人女性としてカントリーで1位を獲るのは初めてとなった。
    ■記録
    ビヨンセはグラミー賞全体でノミネートの最多記録を保持している。
    レコード賞ノミネートは過去8回(デスティニーズ・チャイルド時代を含む)。既に史上最多記録である。今回9回目で、自ら保持する最多記録の更新となる。
    <ビヨンセのレコード賞ノミネート歴>
    曲名
    2023 ブレイク・マイ・ソウル
    2017 フォーメーション
    2010 ヘイロー
    2008 イリプレイサブル
    2004 クレイジー・イン・ラブ





  • ベンソン・ブーン
    (Benson Boone)
    「ビューティフル・シングス」
    (Beautiful Things)

    <公式>
    <和訳>
    <ライブ> デビューアルバムからの第一弾シングル。愛を失うことの恐れを、実直に唄っている。
    スローで始まり、感情の爆発へとビルドアップしていく展開が高評価を得た。当初は2つの曲だったが、合体させたという。

    ■曲づくり
    2023年9月にロサンゼルスに転居して間もなく書いた。始まったばかりの恋愛に触発されたという。
    ■ジャンル
    ポップロック
    ■チャート
    全米ビルボードで最高位2位。長期にわたりランクインした。
    ■作曲・作詞
    ベンソン・ブーン&ジャック・ラフランツ&エバン・ブレア
    ■収録アルバム
    「ファイアワークス&ローラーブレーズ(Fireworks & Rollerblades)」
    ■生い立ち
    2002年生まれ。ワシントン州の小さな町出身。モルモン教(末日聖徒キリスト教)の家庭で、4人の姉妹とともに育った。
    高校のときに歌の才能に気づく。モルモン教系の大学(アイダホ州)に入学したが、1学期だけで退学。音楽の道にフォーカスした。
    2021年、友人に薦められて「アメリカン・アイドル」に出場。24人に残ったところで、自ら撤退した。その後、動画サイト「TikTok(ティックトック)」で自作曲を発表し始めると、たちまち人気者に。170万人のフォロワーを得た。
    イマジン・ドラゴンズのボーカル、ダン・レイノルズが経営するレコード制作会社と契約。レイノルズもモルモン教。





  • サブリナ・カーペンター
    (Sabrina Carpenter)
    「エスプレッソ」
    (Espresso)

    <公式> キャッチーなポップ&ディスコ
    ■作曲・作詞
    サブリナ・カーペンター、エイミー・アレンほか
    ■チャート
    ビルボード最高位3位
    ■人物
    サブリナ・カーペンターは1999年、米ペンシルベニア州生まれ。
    自宅学校(ホームスクール)で育つ。歌うのが好きで、父親は自宅に録音スタジオをつくったほど。10歳ごろにYoutubeに自分が歌っている動画を公開し始めた。
    10代半ばでディズニー・チャンネルの子供番組に出演。歌手としてアルバムを何枚か出した。メジャーなヒットには至らなかったが、クオリティ面で高い評価を得た。
    2021年のシングル「スキン」で初にチャート入りを果たす。最高位48位。
    2023年8月の「フェザー」は21位まで上昇。この曲を収録した5枚目のアルバム「Emails I Can't Send」も23位まで上昇。海外でも売れた。
    2024年4月の本曲を出すと人気に火がつき、続く「Please Please Please」も全米1位になった。この2曲を含む待望の第6作目アルバム「ショート・ン・スウィート」は8月23日発売。





  • ビリー・アイリッシュ
    (Billie Eilish)
    「バーズ・オブ・ア・フェザー」
    (Birds of a Feather)

    <公式>
    <和訳>

    ■作曲・作詞
    ビリー・アイリッシュ&フィニアス
    ■チャート
    ビルボード9位
    ■ビリー・アイリッシュ
    レコード賞はすでに2回受賞している。その後、2回ノミネートされた。楽曲賞も2回受賞済み。





  • ケンドリック・ラマー
    (Kendrick Lamar)
    「ノット・ライク・アス」
    (Not Like Us)

    <公式> 大物ラッパー、ドレイクをディスった歌。「史上最高のディストラック」との評価も出た。出身地コンプトンで撮影された音楽ビデオも称賛された。

    ■作曲・作詞
    ケンドリック・ラマー
    ■発売日
    2024年5月4日
    ■チャート
    ケンドリック・ラマーにとって4回目のビルボードシングル1位。デビュー1位で初登場し、ビデオが公開されると、再び1位に返り咲いた。
    また、ドレイクが保持していたラッパーのストリーミング記録を次々と塗り替えた。





  • レディー・ガガ&ブルーノ・マーズ
    (Billie Eilish)
    「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」
    (Die With A Smile)

    <公式>
    <和訳>

    ■作曲・作詞
    ブルーノ・マーズ、レディー・ガガほか
    ■ジャンル
    ソフトロック
    ■チャート
    ビルボード3位





  • アリアナ・グランデ
    (Ariana Grande)
    「ウィ・キャント・ビー・フレンズ (ウェイト・フォー・ユア・ラブ)」
    (We Can't Be Friends (Wait for Your Love))

    <公式> 過去、レコード賞に「7リングス」でノミネートされた。

    ■作曲・作詞
    アリアナ・グランデ&マックス・マーティン&イリア
    ■ジャンル
    シンセ・ポップ
    ■チャート
    米国1位





  • テイラー・スウィフト ft ポスト・マローン
    (Taylor Swift ft Post Malone)
    「フォートナイト」
    (Fortnight)

    <公式>

    ■ジャンル
    ダウンテンポ、電子ポップ
    ■作曲・作詞
    テイラー・スウィフト&ジャック・アントノフ&オースティン・ポスト
    ■チャート
    12回目のビルボード・シングル1位





  • チャペル・ローン
    (Chappell Roan)
    「グッド・ラック・ベイブ」
    (Good Luck, Babe!)

    <公式> 強制的異性愛がテーマ。女性が女性を好きになる気持ちを否定しようとして葛藤する唄。ローンにとって初の全米トップ10入り

    ■チャート
    米ビルボード最高8位
    ■作曲・作詞
    チャペル・ローン&ジャスティン・トランター&ダン・ナイグロ
    ■ジャンル
    ポップ





  • ホージア
    (Hozier)
    「トゥー・スウィート」
    (Too Sweet)

    <公式> 「テク・ミー・トゥ・チャーチ」が9年前に楽曲賞にノミネートされたホージアが再び放った世界的ヒット

    ■作曲・作詞
    ホージアほか
    ■ジャンル
    ソウル、ポップロック
    ■人物
    1990年、アイルランド生まれ。
    ■チャート
    米ビルボード1位





  • シャブージー
    (Shaboozey)
    「ア・バー・ソング(ティプシー)」
    (A Bar Song (Tipsy))

    <公式>

    ■作曲・作詞
    シャブージーほか
    ■ジャンル
    カントリー
    ■人物
    1995年、米バージニア州生まれ。。
    ■チャート
    米ビルボード1位





  • ビートルズ
    (The Beatles)
    「ナウ・アンド・ゼン」
    (Now and Then)

    <公式> 1996年の「リアル・ラヴ」以来27年ぶりの新曲

    ■作曲・作詞
    ジョン・レノン
    ■チャート
    全米ビルボード7位
    全英1位





  • ビリー・アイリッシュ
    (Billie Eilish)
    「ランチ」
    (Lunch)

    <公式>

    ■作曲・作詞
    ビリー・アイリッシュ&フィニアス
    ■ジャンル
    エレクトロ、シンセロック
    ■チャート
    ビルボード5位





  • ドージャ・キャット
    (Doja Cat)
    「アゴラ・ヒルズ」
    (Agora Hills)

    <公式>



歴代のレコード賞→

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アルバム賞
  • ビヨンセ
    (Beyonce)
    「カウボーイ・カーター」
    (Cowboy Carter) ソロとして8枚目のアルバム。カントリーに挑んだ。黒人とカントリーの深いかかわりに注目が集まった。

    ■ルーツ
    テキサス州ヒューストンに生まれ育ったビヨンセにとって、カントリー音楽は常に身近だった。
    カントリーのルーツの一つに黒人音楽があり、初期のカントリー音楽家は黒人の楽器奏法を参考にしていた。黒人教会の音楽も大きな影響を与えた。
    米国南部の音楽史で軽んじられがちな黒人の先駆者たちにスポットを当てることを意図したという。
    過去にもカントリーの曲は手掛けたことはある。前々作のアルバム「レモネード」(2016)に収録された「ダディ・レッスンズ」だ。
    最近では、黒人ラッパーのリル・ナズ・Xが2018年にリリースした「オールド・タウン・ロード」などが、黒人発のメジャーなカントリー曲として有名。
    ■ジャンル
    カントリー及びアメリカーナが主たるジャンルだが、それ以外にもブルース、ゴスペル、ロックなど多岐にわたる要素が入った。「米国の音楽史をたどる一作」として高い評価を得た。
    ■記録
    アルバム賞ノミネートは5回目となる。
    <ビヨンセのアルバム賞ノミネート歴>
    曲名
    2023 ルネッサンス
    2017 レモネード
    2015 ビヨンセ
    2010 アイ・アム…サーシャ・フィアース

    ビヨンセはグラミー賞全体でノミネートの最多記録を保持している。
    なお、黒人がカントリー作品でアルバム賞にノミネートされたのは1963年のレイ・チャールズ以降なかった。

    ■評価
    メタクリティック:91
    AnyDecentMusic?:8.4
    ジャンル的な実験が高く評価された。幅広いスコープも称賛された。
    ハウス音楽が中心だった前作「ルネッサンス」を上回る評価を得た。
    ■チャート
    米ビルボードでは8枚連続の1位となった。カントリーアルバムチャートにおいて、黒人女性として初めての1位を獲得した。
    ■収録曲
    第一弾シングルとして同時リリースした「テキサス・ホールデム」と「16キャリッジズ」が有名。マイリー・サイラスとの共演作「II Most Wanted」もセカンドシングルとして全米6位を付けた。
    このほか、ドリー・パートンの「ジョリーン」をカバー。ビートルズが米国の公民権運動に触発されて作ったとされる「ブラックバード」もカバーしている。
    ゲストも豪華。スティービー・ワンダー、ポール・マッカートニー、ナイル・ロジャースらが参加。あまり知られていない黒人カントリー歌手も積極的に起用した。





  • ビリー・アイリッシュ
    (Billie Eilish)
    「ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト」
    (Hit Me Hard and Soft) 3枚目のアルバム。「Happier Than Ever」以来3年ぶり。再び兄フィニアスとの共作。
    ■評価
    メタクリティック:89
    AnyDecentMusic?:8.3





  • テイラー・スウィフト
    (Taylor Swift)
    「ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント」 通算11枚目のアルバム。前作「ミッドナイツ」でアルバム賞の受賞回数の新記録を樹立した。
    プロデューサーは、テイラー・スウィフトのほか、ジャック・アントノフ、アーロン・デスナー、パトリック・バーガー。

    ■評価
    AnyDecentMusic?:7.5
    メタクリティック:76
    ■ジャンル
    シンセ・ポップ
    フォーク・ポップ
    チャンバー・ポップ





  • チャペル・ローン
    (Chappell Roan)
    「ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ア・ミッドウェスト・プリンセス」
    (The Rise and Fall of a Midwest Princess) デビューアルバム。ダン・ナイグロが共同プロデューサーを務めた。ナイグロはオリビア・ロドリゴの2つのアルバムをプロデュースした人物として有名。

    ■発売日
    2023年9月
    ■評価
    AnyDecentMusic:7.9
    ■チャート
    最高5位





  • アリアナ・グランデ
    (Ariana Grande)
    「エターナル・サンシャイン」
    (Eternal Sunshine)
    ■ジャンル
    ポップ、R&B





  • サブリナ・カーペンター
    (Sabrina Carpenter)
    「ショート・ン・スウィート」
    (Short n' Sweet) 通算6枚目のアルバム

    ■発売日
    2024年8月23日
    ■プロデューサー
    ジャック・アントノフほか
    ■チャート
    米国1位
    ■評価
    メタクリティック:82
    AnyDecentMusic?:8.7





  • チャーリーxcx
    (エックス・シー・エックス)
    「ブラット」
    (Brat) 6枚目のアルバム。評論家に絶賛された。メタクリティックで95という高得点を出した。
    英国人。1992年生まれ。

    ■ジャンル
    電子ポップ、クラブポップ
    ■評価
    メタクリティック:95
    AnyDecentMusic?:8.7
    ■チャート
    米国3位
    英国2位





  • ヴァンパイア・ウィークエンド
    (Vampire Weekend)
    「オンリー・ゴッド・ワズ・アバヴ・アス」
    (Only God Was Above Us)





  • ケイシー・マスグレイヴス
    (Kacey Musgraves)
    「ディーパー・ウェル」
    (Deeper Well)





  • ジェイコブ・コリアー
    (Jacob Collier)
    「ジェシー Vol4」
    (Djesse Vol. 4)





  • ブリタニー・ハワード
    (Brittany Howard)
    「ホワット・ナウ?」
    (What Now?)





  • クリス・ステイプルトン
    (Chris Stapleton, Higher)
    「ハイアー」
    (Higher)





  • ザック・ブライアン
    (Zach Bryan)
    「ザ・グレイト・アメリカン・バー・シーン」
    (The Great American Bar Scene)





  • タイラ
    (Tyla)
    「タイラ」
    (Tyla) 南アフリカの女性歌手のデビューアルバム。



歴代のアルバム賞→

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2025年グラミー賞の選考・発表・放送の日程

ノミネート発表は日本時間11月9日(土)未明

日時 スケジュール
選考対象作品のリリース期間 2023年9月16日~
2024年8月30日
エントリー期間 2024年7月17日~
2024年8月30日
ノミネート投票 2024年10月4日~
10月15日
ノミネート発表 【現地時間】2024年11月8日(金)
【日本時間】2024年11月9日(土)未明
本投票 2024年12月12日~
2025年1月3日
授賞式(結果発表) 2025年2月3日(月)午前=日本時間
2月2日(日)=現地時間

ビートルズのCD化と「ノルウェイの森」(プレナス投資顧問)

音楽史に大きな足跡を残したビートルズが「ラヴ・ミー・ドゥ」でレコードデビューしたのは、1962年10月。それから62年が経った。 当時は、アナログレコードが主流で、CDはまだ存在していなかった。 ファン待望のビートルズのCDは、バンド解散から四半世紀以上経った1987年2月末、第一弾として4点が世界一斉に発売された。

プレナス投資顧問によると、日本では1988年、村上春樹の大ベストセラー小説「ノルウェイの森」にあやかって、小説と同じ題名のビートルズの曲「ノルウェイの森」をカバーしたCDが続々と発売された。日本コロムビアがスティーブ・ルカサーやリー・リトナーらを動員したインスツルメンタル版「ノルウェーの森」、ポリドールがアメリカ西海岸のフュージョン・ミュージシャンを使った「ノルウェーの森」、オルゴール風のサウンドで30数曲収録のファンハウス「ノルウェイの森」、CBSソニーの「宮原敏/ノルウェイの森」、ヨーロピアン・ジャズ・トリオを起用したアルファの「ノルウェイの森」をリリースした。いずれも日本のレコード会社による制作。なお、村上氏に監修を依頼したレコード会社もあったが実現しなかったという。